三菱地所設計 YEARBOOK 2015
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人が集まる「まちの広間」をコンセプトとした北國銀行本店の移転・新築計画です。敷地は金沢駅西広場と緑豊かなケヤキ並木に面した角地で、二方に開けた特徴的な場所にあります。白い格子と茶色のテラコッタで覆われた建築は、時間や天候、季節で移り変わる自然光によって表情が変化し、緑豊かな環境に呼応します。透明感のあるエントランスホールを介してケヤキ並木が営業室ロビーにも取り込まれ、オフィスからは日本海や北陸の山々を望むことができます。さらに、敷地や空間特性を踏まえた環境技術により建物熱負荷低減を図り、総合的に環境性能を向上しました。既存井戸水の積極的な利用等を実現し、標準モデル(旧本店仕様)と比較して年間約30%の消費エネルギーを削減します。地産地消にもこだわり、県産材スギの内装等、地域の素材を身近に感じられます。「地域と共に豊かな未来を築く」ことを理念とする北國銀行の本店にふさわしい、金沢の歴史や風土を継承した新しい「まちの広間」となりました。[ コンセプト ]行灯のような雰囲気の低層部夕景。金沢の伝統的な町家の特徴である加賀格子をイメージしたデザインで、ヒューマンスケールな外観とした。004Year Book 2015Special Feature

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