株式会社三菱地所設計(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:谷澤 淳一)は「社内賞2025」の受賞作品を決定しました。本賞は、企画力・デザイン力・技術力の一層の向上と、当社ブランドに寄与する優れたプロジェクトの表彰制度として、2001年の会社設立以来25回目の実施となります。
「社内賞2025」では、社内審査員に加え、外部審査員に塚本 由晴氏(アトリエ・ワン、東京科学大学教授)、田中 英紀氏(名古屋大学教授)を迎え、作品賞8件(うち最優秀作品賞1件、優秀作品賞2件、社長賞1件、特別賞1件、作品賞3件)、環境・技術賞2件(うち最優秀環境・技術賞1件、優秀環境・技術賞1件)をはじめ、計8カテゴリにて表彰しました。
【各賞の主旨】
作品賞:
クライアントのニーズを満たすに留まらず、今日の社会的な課題を的確に捉え、「Concept」「Technology」「Design」に反映させた優れたプロジェクトを表彰するもの。当社における「Design」=「環境、技術、工務、意匠など建築に関するさまざまな事柄を統合・昇華し、作品をつくり上げること」を体現するもの。
環境・技術賞:
地球環境への寄与に積極的に取り組んだ、建築・設備(またはそれらの融合)・公園や緑地などの都市環境・まちなみ、災害時の事業継続計画(BCP)への先進的取り組み、保存技術・リニューアル技術・技術書・当社主体の発想で取り纏めたエンジニアリングに関する要素技術・システム・論文等を表彰するもの。
コンサルティング賞:
昨今の社会状況の中でその重要性が一層増しつつあるコンサルティング業務において、プロジェクトを達成へと導く業務改善に寄与した、または社会的に認められた優れた技術・提案を表彰するもの。
コンペ・プロポーザル賞:
コンペ・プロポーザルにて選定されたもののうち、社会的な意義を問う優れた提案など、当社のプレゼンスや業績に寄与するものを表彰するもの。
プロジェクトマネジメント賞:
成果物としての作品だけでなく、つくられていくプロセスに重点を置き、デザイン・技術・品質に対して前向きに取り組んだ優れたマネジメント事例を表彰するもの。
業績賞:
コンペ・プロポーザルで選定された作品のほか、コンサル業務としての成果や業務改善に寄与した技術のうち、優れた業績を表彰するもの。
+EMOTION 賞:
当社のブランド価値である「総合設計力」「都市への洞察力」「本質と品質の追求」に加え、新しい価値を生み出す取り組みが特に顕著であったものを表彰するもの。
社員選賞:
一次審査を通過した作品賞、環境・技術賞について社員投票により決定・表彰するもの。
受賞プロジェクトのご紹介(コンペ・プロポーザル賞を除く)
[最優秀作品賞][社員選賞]
Hirooka Terrace
一般的な「大きな専有部+小さな共有部」の構成ではなく、「大らかな共用部に人びとが集い協創する場」を目指した13階建てのテナントオフィスビル(写真右)。隣接する「北國銀行本店ビル」(同左、当社設計)とブリッジを介して互いの機能を共有するとともに、建物内外に設けた共用部が多様な働き方と交流を生み出す構成としました。全テナントが利用できる外周部のテラスは、水平方向に加え、階段や吹き抜けを介して上下方向にも連続。ジャロジー窓、ルーバーなどの配置は温熱・風環境シミュレーションに基づき最適化し、快適な環境を実現しています。地域資源の活用や創エネルギーの最大化を図り、同規模で国内初となるNearly ZEBや、BELSの最高評価を取得しました。
設計の意図が明快に表現され、本地域ならではの取り組みが実現している点が評価されました。
Hirooka Terrace(写真右)、北國銀行本店ビル(同左、当社設計)
[優秀作品賞]
キャプション by Hyatt 兜町 東京
歴史ある⾦融街・兜町に建つライフスタイルホテル。構造部材を適材適所で使い分け、力の流れを的確に制御することで、中高層ホテルでは希少な木造ハイブリッド構造を実現しました。南北に客室を集約し、中央コアを鉄⾻造、外周の柱梁を⽊造とすることで、「⽊柱の経年クリープによる沈下差」や「耐⽕被覆で⽊が隠れる」課題に応えています。各階の耐火要求に合わせて現しの木間柱と木質耐火部材を使い分けつつ柱幅を統一し、都市に向けて凛とした木構造フレームを表現。最下階には地震時の浮き上がりを許容するディテールを設け、木材の圧縮抵抗を最大限に生かした構造形式としました。木柱・木梁の現しや、国産杉板を用いた木質天井により、構造美と素材感が自然に感じられる客室空間を実現しています。
各社で展開される木造・木質化の中で、独自性・技術的先進性のある取り組みとして評価されました。
[優秀作品賞]
琉球銀行本店ビル
地域金融が担ってきた歴史を次世代へ継承しつつ、那覇の風土・文化・光環境を建築的に再解釈したプロジェクト。小規模街区を市道廃道により大街区化し、駅前広場や歩行者動線を確保したうえで老朽化や機能分散の課題を抱えていた本店・本部機能を集約。高層部にはホテルを整備し、「金融」「滞在」の機能を重ね合わせることで、都市の賑わいを持続的に育てます。沖縄の伝統的な民家にみられる「雨端(アマハジ)」を再構築した、外装の孔あきPCルーバーは、直射光を遮りつつ室内に穏やかな明るさをもたらします。深い庇は日射や降雨から建物を守ると同時にメンテナンス空間としても機能。低層部ではその軒下が、まちに開かれた公共的な半屋外空間となります。
長期にわたるプロジェクトへの取り組みに加え、現代の銀行建築の新しい姿を追求したものとして評価されました。
※ 三菱地所設計・国建設計共同体
[社長賞]
北國銀行 富山支店
富山市中心部の大通りに面する銀行店舗。各階平面を南北にずらし、地域の町家に着想を得た軒と袖壁をひだ状に連続させることで、開口の向きを階ごとに変え、銀行の営みがまちの多方向に現れる構成としました。
この軒と袖壁に構造・設備を集約することで、人の居場所となる「余白」の空間を生み出しました。前面道路側には袖壁と連続する大庇を設け、店先の軒下を店舗内部へ引き込み、まちとの自然な接点を創出。ひだ状の外装は環境制御にも寄与し、直達日射量を低減するとともに、片流れ屋根の太陽光発電パネルや高効率空調機器の採用によりNearly ZEBを達成しました。様々な制約で閉鎖的になりがちな都市部の金融機関を、まちへ開く存在へ更新したプロジェクトです。
寒冷地気候に対応しながら、小規模プロジェクトならではの積極的な取り組みが行われた点が評価されました。
[特別賞]
慶應義塾大学 藤山記念館 リノベーションプロジェクト
1957年に卒業生より寄贈された藤山記念日吉図書館。既存躯体の良好な状態を生かし、学生らの「活動表現の場」と「自由な居場所」が共存する交流施設へ再生しました。スキップフロアで連続する既存校舎の個性を活かして、中央に大階段を追加して上下のつながりを強めるとともに、耐震壁の再配置で間仕切り壁を撤去し、水平方向にも広がりを創出。建物全体を緩やかに連続させました。
天井や建具は極力残して改修範囲を絞る一方、エレベータやバリアフリートイレの追加設置を積極的に提案し、インクルーシブな環境を整備。設計から運営までのプロセスは、在校生や卒業生、教員らと対話を重ね、永く愛されながら歴史をつなぐデザインを目指しました。
設計とエンジニアリングの一体的提案に加え、ZEBへの展開を見据えた検討がなされている点が高く評価されました。
[作品賞]
きんでん豊洲ビル
隣接する「豊洲セイルパーク」と一体的に計画された本社ビル。都市計画手法による面的な開発により、単体開発では実現できない緑道や回遊性を高めるデッキを整備することで、周辺環境の利便性や魅力の向上を実現しています。ビル外周のアウトフレーム構造により執務室の無柱化を実現し、庇の効果による日射熱負荷の低減効果を得ることができます。このアウトフレームをモチーフに内装計画を展開し、オフィスエントランスの左官壁や、ライティングウォールなど、「グリッド」が建物全体のアイコンとなっています。また、執務空間には、未来につながる技術として、画像センサーを用いた照明・空調制御により、在館密度に応じた照明・風量制御を可能としており、ZEB Orientedの取得を実現しました。
[作品賞]
ローズウッド宮古島
宮古島北部の白い砂浜と岩層、宮古ブルーの海に囲まれた岬に位置する、ヴィラタイプのリゾートホテル。全55棟の客室は、起伏のある地形をそのまま生かして段状に配置することで、プライバシーを保ちながら、全客室からパノラマオーシャンビューを楽しめる計画としています。建物高さを低く抑えて分散配置することで、海側から見たときのスケールを和らげ、風景の中に馴染む構成としています。敷地内の植栽は沖縄の自生種を中心に用い、起伏ある敷地内を歩く時間そのものが豊かな体験となるように配慮しています。夜間照明は、地面の反射光・間接光に限定し、宮古島の自然にとけ込む夜間景観を目指しています。
[作品賞]
2025年大阪・関西万博 三菱未来館
再利用可能な鋼管杭による基礎、敷地内の造成に用いて会期後は埋め戻す掘削土、仮設資材の内外装への転用など、環境負荷の低減に取り組んだ資源循環型のパビリオン。展示と建築を一体的に計画し、「来館者の身体的な移動を通して物語を体感できる」空間構成とすることで、高い文化的価値ある仮設建築を生み出しました。
本館で使用された木材や足場板の一部は、2027年国際園芸博覧会に出展される「三菱みんなの未来館」(当社設計)での再利用を予定。素材を次の建築へと受け継ぐ仕組みを設計に組み込み、建設から解体、再利用までの過程をトータルにデザインする、小さな資源循環=ショートサーキュラー建築を目指しました。
[最優秀環境・技術賞]
3管式冷熱源システム
冷房用途に高温冷水(通常より高い温度の冷水)を用いることで、空調熱源の総合効率を高めることが可能となります。今回、当社が過去に開発し、実プロジェクトで高い効果を確認してきた「4管式潜顕分離熱源方式」(潜熱処理用の低温冷水と、顕熱処理用の高温冷水をそれぞれ独立したシステムで製造する方式)をさらに発展させ、「冷水製造システムの統合による柔軟な熱源制御」、「運転条件の変動に伴う効率低下の回避」、「配管量削減によるエンボディドカーボンの低減」を実現する「3管式ダイナミックレンジ冷熱源システム」を「新菱冷熱工業イノベーションハブ本館」へ新菱冷熱工業とともに実証、導入。この省エネルギー効果が建物全体のエネルギー効率の向上に貢献し、『ZEB』取得に加え、消費エネルギー量に対する創エネルギー量の比が約200%を達成しました。長年の技術蓄積の展開として、実用普及が期待される新たなチャレンジとして評価されました。
[優秀環境・技術賞]
BIM連携による省エネ性能・ホールライフカーボン同時算出スキームの確立とストックビルへの展開
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、建物ライフサイクル全体のCO₂排出量(WLC/ホールライフカーボン)削減の重要性が一段と高まっています。一方、設計者には、省エネとWLCの削減量を定量化するために膨大な入力作業が求められていました。
そこで、BIMモデルを基点に、省エネ計算アシストツールとWLC算出ツールを連携させ、両者を同時かつ効率的に算出するスキームを構築。これにより各種入力作業の大幅な省力化を実現し、設計段階での性能評価が容易となりました。このスキームにより、改修によるCO₂削減効果が「見える化」され、ZEB化の可能性も拡大。既存建築物の省エネ改修・ZEB化の促進に寄与します。今後も新築・改修案件で積極的に活用し、さらなる提案力向上を目指します。
WLCをの全体像を捉えた、普及力の高いスキームとして今後の発展が期待される点が評価されました。
[コンサルティング賞]
新宿パークタワー ホテル改修計画アドバイザリー業務
1994年竣工の「新宿パークタワー」上層部に位置する「パークハイアット東京」の大規模改修計画です。当社は2019年よりビルオーナー側のプロジェクトマネージャーとして参画。ビル内の各種基幹設備の更新・改修が核となる工事でしたが、全客室の改修、共用部バリューアップ等もあり、業務の幅は多岐にわたりました。
当社は各種工事の現状把握や工程計画の見直しなど、技術者視点での助言を早期に実施し、発注者のアドバイザーとして、改修計画のマスタースケジュール、工事内容、予算の策定などを行いました。工事段階では第三者監理を担い、高品質の確保に努め、プロジェクトをサポートしました。
[コンサルティング賞]
東京証券取引所ビル制震改修と複数同時進行の改修工事に係るトータルコーディネート
1988年に当社(当時、三菱地所)の設計により竣工した「東京証券取引所ビル」。日本の社会・経済を支える中枢とも言える本ビルのBCP性能強化に向けて、進行中の設備改修工事と、時期がずれて始まった別の施工者による耐震改修工事を、建物機能を維持しながら並行して実施することがミッションとなりました。
意匠・構造・設備・コストマネジメント・工務など多様な職能が一元的に所属する当社リノベーション設計部の特性を活かし、空間・荷重条件や将来更新を踏まえた検討を重ねた結果、「特高受電設備と非常用発電設備を更新しつつ、屋上へTMD型制震装置を導入する」との最適解に到達。BCP性能を大幅に高めた最新鋭の制震ビルへのバリューアップを完遂しました。
[コンサルティング賞]
会津若松市庁舎整備に関わるCM業務
会津若松市のシンボルとして長く市民に愛されてきた旧庁舎を保存し、分散した庁舎機能を集約整備するプロジェクトです。当社は、2017年の基本構想・基本計画段階から2025年の竣工まで、一貫してコンストラクションマネジャーとしてプロジェクトを推進。「歴史的建造物の保存活用」、「庁舎の統合再編と複数敷地の有効活用」という課題に対し、当社ならではの知見を活かして網羅的な検討を行い、最適解を導き出しました。
精緻な基本計画に基づき、保存条件や複数敷地の整備条件を明確化した上での設計者選定や、実施設計段階から施工面の知見を活用するECI方式の採用など、多岐にわたる業務を担当。スケジュール・予算・要求品質を満たす庁舎再整備を実現しました。
[プロジェクトマネジメント賞]
「(仮称)福岡鳥飼六丁目計画」新築工事
地下鉄の延伸により、福岡都心へのアクセスが一層向上した住宅街・鳥飼エリアにおける全72室の住宅型有料老人ホームの設計・建設プロジェクト。「多様な社会と暮らし方に求められる基盤」となる高齢者施設として、地域社会への貢献を目指しました。
当社は、事業者(発注者)のパートナーとしてCM業務に参画し、関係者が適切な判断を行うことのできる環境整備、施工者選定支援および精算見積調査によるコストコントロールを実施。また、工事段階では工事監理者・受注者への技術的サポートを通じ、品質確保と、予算内かつスケジュール通りの事業達成に寄与しました。地元に拠点を置く九州支店と本店との連携で、確実なプロジェクトの推進を実現しました。
[プロジェクトマネジメント賞]
虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業
虎の門病院、国立印刷局、共同通信会館を含む街区を15年以上にわたり段階的に再開発するプロジェクト。機能更新による複合化や、国際的な医療拠点の整備などがテーマに掲げられました。
当社は、虎ノ門アルセアタワー、大使館前広場、赤坂・虎ノ門緑道の基本設計に参画し※、これらを実施設計者・施工者へ精緻に引き継ぐため、デザインディレクション業務を担い継続的にプロジェクトに従事。街区全体のデザインの統一を図り(歩行者デッキ整備・南広場は基本設計に加え実施設計を担当)、工事段階では第三者監理を実施しました。今後は基盤整備工事による交差点の改良や大使館前広場の整備が進み、周辺地域との歩行者ネットワークが強化されます。
※ 基本計画:日本設計、基本設計・デザインディレクション・工事監理:日本設計・三菱地所設計共同企業体
[業績賞]
既存大型ビルの脱炭素化に向けた簡易コミッショニング業務:CO2削減ロードマップ策定と効果検証
世界的に気候変動リスクへの関心が高まる中、CO2削減に向けた取り組みでは「実行性のある計画立案」と「効果検証」が極めて重要です。当社は、近年取り組んできた既存建築物の省エネ化・ZEB化検討業務を起点として、ビル所有者より①所有ビルの実運用データの取得・分析、②実現性ある《CO2削減ロードマップ》の策定、③その効果検証、を受託し、遂行しています。これは、省エネ性能改善による費用対効果を「見える化」し、所有者が運用改善や更新投資を適切に判断できるようサポートする取り組みです。政府が掲げる「2050年の全建築物のZEB化」という目標に向け、こうしたニーズは今後さらに増加すると考えられます。当社は、本スキームの一層の発展・深化を図り、社会全体の脱炭素化に貢献します。
[業績賞]
HARUMI FLAG SUN VILLAGE
東京の臨海地域における新たなまちづくりプロジェクト。当社は、全4街区・21棟ある住宅棟のうち、最大街区「SUN VILLAGE」の低層棟6棟、タワー棟1棟の設計監理を担当しました。街区、棟ごとに異なる外装デザイナーと、隣接棟・街区とリレーするデザインを目指し、行政、事業者、設計者間の調整を重ねて設計を行いました。
低層棟は、東京2020オリンピック・パラリンピック選⼿村として一時使用ののち、集合住宅へコンバージョンするスキームにより、五輪レギュレーションと分譲マンション仕様の住⼾設計を並立させ、改築による廃棄物量を最⼩化するプランニングを実施。⽔素ステーションからのエネルギー活⽤や、エネファームと蓄電池の活⽤による電⼒⾃給率や⾮常時対策の向上、ICTを用いた先進的なタウンマネジメントシステムの構築などに取り組みました。
[業績賞]
葛巻町複合庁舎
岩手県県北部に位置する葛巻町における、庁舎、⾦融機関、交流施設、防災拠点、消防署、⼤屋根広場からなる複合庁舎の設計プロジェクト。基本設計プロポーザルに採択され、設計監理JV※で実施設計と監理を担当しました。
地域の賑わい拠点の創出にあたり、まちの「デザインコード」である積雪対策から生じた勾配屋根の形状を取り入れ、構造体やルーバー、家具等には町産⽊材を積極的に活⽤しました。また、空調への地中熱利用をはじめ、寒冷地に特化した各種のエネルギーマネジメントを実施。仮設庁舎をつくらない建て替え計画により移転に伴う行政・住民の負担を軽減するなど、コンパクトシティ化への視座を施設機能のみならずプロジェクト全体の進め方にまで導入しました。
※三菱地所設計・中居都市建築設計JV
[業績賞]
CCM(シビル・コンストラクション・マネジメント)業務の提案
まちづくりや建築に加え、土木やCMなど幅広い専門技術者を擁する当社は、開発プロジェクトの最初期段階にあたる土地選定や利用検討、企画構想において当社の知見を最大限に活用し、クライアントの事業をより川上から技術支援する『シビル・コンストラクション・マネジメント(CCM)サービス』をスタートしました。標準的なコンストラクション・マネジメント(CM)が主に建築物の建設プロジェクトを対象とするのに対し、CCMサービスは、プロジェクト全体を通じて、総合設計事務所ならではの多分野にわたる技術力を活かしたトータルサポートを提供。事業の円滑な推進とクオリティの向上に寄与するサービスです。
[+EMOTION賞]
複合ビルにおける商業電力原単位検討業務
工事費の高騰など、昨今の新築ビルを取り巻く社会環境は一層不安定さを増しています。この状況下で、当社が多くの設計を手掛ける大手町・丸の内・有楽町エリアのビルでは、低層部に商業施設を設けるケースが多く、商業の電力消費量が多いのが特徴です。そこで、ビル内商業施設の電力消費量を改めて実態調査したところ、設計時の設定スペックと比較して一定の余裕があることが確認され、テナントの事業運営に影響を与えない範囲で、設計電源容量の見直しが可能となることが分かりました。
本調査・検討は、三菱地所(ビルオーナー)、三菱地所プロパティマネジメント(ビル運営管理者)との協業で実施。三菱地所のクラウドBEMS(BENI)を活用し、ビル運営に携わる多様な立場の意見を取り込み、ビル設計基準の合理化につなげました。
[+EMOTION賞]
「MJDナレッジポータル」による知の共有の取り組み
業務の効率化と品質向上に資することを目指して構築され、2024年に運用を開始した「MJDナレッジポータル」は、「個人の知見・経験の組織的活用」、「全社的な情報共有」、「各種マニュアルやバックデータへのアクセス容易化」などを実現した全社横断のポータルサイトです。現在では、社内に点在するナレッジを集約したプラットフォームとして、また、社員が自主的に情報を投稿できる「知識の入口」として機能しています。近い将来、1,000人規模へ拡大する組織の姿を見据え、部署や職能を越えてつながる「統合的コミュニケーションサイト」へ発展させる構想も進行中。イノベーション促進と企業文化醸成を支える基盤として、さらなる展開が期待されます。
[+EMOTION賞]
丸亀市バス停SNSウェブアプリ「バスかめファン!」
香川県丸亀市内のバス停に関する要望や周辺スポット情報を投稿・共有することで、各バス停に住むキャラクター「かめ丸」をみんなで育てるウェブアプリ《バスかめファン!》。当社と、地理空間データの解析等を行うPacific Spatial Solutions株式会社の2社は、「地方都市における公共交通利用者の減少」という課題に注目。多くの人に公共交通を利用してもらい、周辺エリア活性化につなげる取り組みの第一歩として、バス運営事業者や行政への調査を行いながら本アプリを開発しました。今後は、利⽤者ログデータの活⽤や地域経済との連携、同様の課題を抱える⾃治体への展開などを検討中。デジタル技術を活⽤し、地域社会の持続性に寄与する新たなまちづくりの実践を目指します。
[+EMOTION賞]
将来を見据えた戦略的なコラボレーション活動(三菱地所設計×セントラルコンサルタント)
当社では、2022年度より建設コンサルタントであるセントラルコンサルタント株式会社との土木職能における人的交流を開始し、出向受け入れに加えて、各分野に関する共創ミーティングやワーキングを継続的に実施してきました。こうした取り組みによるシナジーとして、2社それぞれの得意分野を活かした協業プロジェクトの推進や、海外プロポーザルへの共同参画、若手社員の技術交流などの成果が生まれています。
今年度からは、社内横断的にコラボレーションの内容を共有・展開し、民間・公共分野における営業戦略の協業検討も始まっています。今後も、より幅広い交流と協業を通じ、両者が得意とする分野の相乗効果を発揮してプロジェクト推進力の一層の強化を図ります。