株式会社三菱地所設計(所在地:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:谷澤淳一)は、2026年6月29日(月)~7月2日(木)にスペイン・バルセロナにて開催される国際建築家連合(UIA)のWorld Congress of Architects(世界建築家大会)に、世界で初めて食品廃棄物で構造体を実現した茶室「カタラ庵」を日本建築家協会(JIA)展示ブースとして出展いたします。
UIA世界建築家大会では、世界120カ国以上から建築家・研究者・教育者が集い、建築を通して地球規模の課題と未来について議論します。
第29回目となる本大会は「Becoming. Architectures for a planet in transition(生成する建築 ― 移行期の惑星のために)」をテーマに開催されます。気候危機、資源循環、人口変動、テクノロジー、地域文化といった多層的な変化の只中にある現代において、「建築はいかに存在しうるのか」という問いに応答するため、世界中の建築家たちが提案を持ち寄り、建築文化の方向性を示す重要な場となります。
詳細は、こちらをご覧ください(UIA2026公式webサイト内「カタラ庵」ページにアクセスします)。
また、出展に合わせて設計者のトークイベントへの登壇や「カタラ庵」での茶会開催を予定しています。詳しくは本ページ下段の「展示概要」をご覧ください。
UIA世界建築家大会(UIA World Congress of Architects): 国際建築家連合(UIA)により、原則3年ごとに世界の各都市で開催される、世界最大級の建築イベント。第1回は1948年にスイス・ローザンヌで開催された。日本では2011年に東京にて「UIA2011 東京大会 第24回 世界建築家会議」が初開催された。
資源の循環と地域性への応答
今回、JIA展示ブースとして出展する「カタラ庵(Catal-an)※」は、今日世界的に注目される「サーキュラー・エコノミー」(『循環経済』:ストックを有効活用し、新たな価値を生む経済活動)の建築設計事務所における実践・実証の試みとして、これまでに 第18 回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2023年)に出展した「ベネチ庵」、ドバイ・デザインウィーク2023に出展した「アラビ庵」に続く、世界で初めて食品廃棄物を構造体に用いた茶室兼家具のパビリオンの連作になります。
「ベネチ庵」・「アラビ庵」は国内外の様々な賞を受賞しており、特に「アラビ庵」に関しては、世界でも由緒ある賞を発出している王立英国建築家協会(RIBA)が、2025年に新たに設立した国際アワード「Middle East Awards」にて「Temporary architecture winners(仮設建築賞)」を受賞しています。このほかにも、本件は「iF DESIGN AWARD 2025」(主催:インダストリー・フォーラム・デザイン・ハノーファー、ドイツ)にて、最優秀賞「iF ゴールドアワード(Architecture部門)」を受賞しています。
これらのパビリオンは、「ベネチ庵」では、パスタ・コーヒーかす・ワインのコルク栓、「アラビ庵」では茶がら・ドライフルーツのように、現地の文化に見られる食品廃棄物と、循環性ある資源(再生紙)を建築材料としています。この第3弾となる「カタラ庵」では、原料としてカタルーニャ地方のオリーブ搾りかすとワインのコルク栓を用います。
カタルーニャ地域はワインやオリーブオイルの生産で知られ、その豊かな食文化の裏側で、大量の有機廃棄物が日々生み出されています。オリーブ搾りかすやコルクといった地域固有の素材を、単なる廃棄物としてではなく、土地の記憶や産業の痕跡を宿した資源として捉え直し、新たな建築へと転換します。
資源に加え、設置される場所の地域特性として、現地の緯度を設計に取り入れ(今回はバルセロナの緯度である41度)、世界各地で展開可能な普遍性と固有性を体現。各辺約1.6mの立方体の建築がスーツケース7個に収まるコンパクト設計で、輸送CO₂を最小化し、設計者自らが組み立てます。会期終了後にはさらなるアップサイクルとして、本パビリオンはパーツに解体され、さまざまに造形可能な家具として再構成・再流通させることを想定しています。
Catalan/Catalán(カタラン)は、今回のUIA開催都市であるバルセロナを州都とする、スペイン北東部の州であるカタルーニャ(Catalunya/Cataluña)の、という意。
当社は近年、今日の建築の重要な使命の一つとして、再生可能資源の導入とその循環システムの構築に向けた取り組みを、「The Warp: Regenerative Wood Design Series」(2024)や「2025年大阪・関西万博 三菱未来館」(2025)をはじめ、多角的に展開・実践してきました。
今回、この「廃棄物を資源へと転換し、建築を循環するプロセスとして捉え直す」という建築の新たな可能性への視座のもと、UIAという国際的な舞台において、JIAの取り組みと、循環型社会を主題とする諸プロジェクトの展示とともに、その考え方を発信してまいります。
展示概要
Catal-An Tea House, JIA Exhibition at UIA World Congress of Architects 2026 Barcelona
| 展示期間 | 6月29日(月)~7月2日(木)10:00~17:00 ※7月2日は14:00まで |
| 会 場 | DHub(Disseny Hub Barcelona)B1F「Exhibition: UIA Member Sections」 (Plaça de les Glòries Catalanes, 37-38, 08018 Barcelona, Spain) |
| 主 催 | 公益社団法人 日本建築家協会(JIA) |
| 協 力 | 三菱地所設計(藤 貴彰 チーフアーキテクト、稲毛 洋也 アーキテクト、カン デユェン アーキテクト) |
| 協 賛 | 日本オリーブ株式会社、日本化工機材株式会社、NORDIC STEAM株式会社、株式会社三菱地所設計、寺岡オート・ドアシステム株式会社、株式会社松田平田設計、株式会社JR東日本建築設計、株式会社ユニオン、郡リース株式会社、株式会社総合資格、日新工業株式会社、株式会社オクジュー、株式会社オカムラ、東リ株式会社、株式会社大建設計、株式会社安井建築設計事務所、株式会社東畑建築事務所、株式会社日建設計、文化シヤッター株式会社、三協立山株式会社、元旦ビューティ工業株式会社、株式会社佐藤総合計画(2026年6月5日時点、順不同。JIAでは継続して協賛社を募集中です) |
| webサイト | 日本建築家協会 JIA国際委員会 UIA世界建築家大会2026バルセロナ公式HP |
| 主要用途 | パビリオン、茶室 |
| 寸 法 | 1,600×1,600×1,600mm |
| 構 造 | ミウラ折りフレーム積層構造 |
| 材 料 | 廃棄物(オリーブ、コルク、紙) |
トークイベント
「Member Section Conference」に、藤 チーフアーキテクトとカン アーキテクトがJIA出展者として登壇します。
日時:6月29日(月)17:00~18:30
会場:OPEN ROOM CSCAE Srand
(聴講予約不要)
茶会イベント
裏千家 準教授の松村 宗亮 氏による茶会が開催されます。
日時:6月29日(月)、30日(火)、7月1日(水)13:00~18:00
会場:JIAブース「カタラ庵」
(来場予約不要)