INTERVIEW #10

設計も、施工もしない。
だからこそ、できることがある

コンストラクションマネジメント部/2018年入社/Oさん

マネジメントのプロとして。

9年ぶりの新卒CMrとして入社し、今年で二年目。大学院で公共建築のリノベーションを研究する中で、「プロジェクトをどう進めれば良いのか分からない」「自分たちだけでは発想が広がらない」など、発注者が多くの悩みを抱えていることを知りました。そんな悩みに寄り添う立場で建築に携わりたいと考えて、CMという仕事を選びました。私たちの役割は、簡単に言うと、発注者のパートナーとして、設計者・施工者との橋渡しをすること。計画段階から施工後の運用・管理まで、すべてのフェーズで発注者をサポートし、困りごとを解決します。土地選びに始まり、設計者・施工者の選定、コストやスケジュールのマネジメント。ときには、外部の専門家にも力を借りながら、お客様の利益の最大化、そして建物の価値の向上を目指しています。設計者は意匠や構造といった各分野のプロですが、私たちはマネジメントのプロフェッショナル。発注者を一番に考えつつ、建築全体を俯瞰して、プロジェクトを動かしています。

設計者ではないからこそ、
生み出せる価値がある。

現在、私が担当しているのは、企業の新本社研究所や、医薬品倉庫、農機の試験施設など。三菱地所設計に対しては、丸の内エリアのオフィスビルのイメージが強かったので、実際の案件の幅広さには驚きました。プロジェクトに携わる中で大事にしているのは、どれだけ困難な課題に対しても、実現する方法を諦めずに考え続けること。発注者の希望を100%叶えることは難しくても、たとえば「費用と納期を少しオーバーすれば…」「一人当たりの面積を少し狭くすれば、その設計も実現できるんじゃないか」など、他のさまざまな条件とのバランスをとりながら、お客様の想いをカタチにするための手段を探り続けています。私たちは設計者ではないので、自分たちの手で、直接何かをつくるわけではありません。極端なことを言えば、CMがいなくても、建物自体はつくることができます。だからこそ、その中で、自分たちの価値を最大限に発揮して、建物を“より良いもの“に高める方法を考え抜く。その責任感と正義感が、CMには一番必要なんじゃないかと思います。「押田さんがいたから上手くいったよ」。お客様はもちろん、設計者・施工者、そして建物に関わる全ての人から、そう思ってもらえるような仕事をしていきたいですね。

ONE DAY SCHEDULE

ある1日の流れ

INTERVIEW #11

プロジェクトを、
信頼で繋ぐ。

コンストラクションマネジメント部/2018年入社/Sさん

CMは、発注者の「分身」。

CM(コンストラクションマネジメント)という職種を知ったのは、当社の説明会がきっかけ。大学では構造を専攻しており、その説明会も実は、構造設計志望として参加していたんです。自分はもともと、構造設計を学びつつも、もっとマクロな視点で建築全体に関わりたい、という想いも持っていました。CMはまさに、自分のやりたいことに一番近い職種だと思いましたね。CMr(コンストラクションマネージャー)は、発注者のいわば「分身」として、プロジェクトを動かしていく仕事。三菱地所グループ内の設計事務所として、発注者の視点がすぐそばにあることは、CMrとしての成長に大きなプラスになると感じて入社を決めました。入社してからは、工場やオフィスなど、さまざまな物件を任せてもらっています。プロジェクトによって、技術支援がメインだったり、マネジメント全体を任されたりと、期待される役割は多種多様。物件によっても、たとえば工場とオフィスでは、全く別の知識やスキルが必要です。役割も、求められる能力も、案件によって異なるので、一年目は特に手探り状態でした。そんな中で、社内に各職能のプロが揃っていることは、大きな助けになりましたね。

“人”として、
信じてもらうこと。

発注者に寄り添いながら、同時に設計者・施工者にも利益がある「三方良し」の関係を築く。その中心にいるのが、私たちCMrだと思っています。発注側の立場ではありますが、発注者自身ではなく、そして設計施工者でもない。本質的には“第三者”であるCMrだからこそ、俯瞰的な視点でプロジェクトを適正にコントロールすることができると思うのです。そのためには、プロジェクトに関わるすべての人との信頼関係が本当に大切です。建築に関する知見はもちろんですが、人として相談しやすい、話しやすいと思ってもらえるような存在であること。それが、CMrに必要な一番の力なんじゃないかと思います。予算や法律、技術的な限界など、さまざまな制約によって、発注者の要望が叶えられないとき。設計者や施工者に、多少無理なお願いをしなければいけないとき。プロジェクトを動かすための、何か大きな決断をするとき。「下田さんが言うなら、そうしよう」と思ってもらえる関係性を築けるかどうか。そのために、知識もマネジメントスキルも、そしてコミュニケーションも、まだまだ学び続けていきたいと思います。

ONE DAY SCHEDULE

ある1日の流れ

INTERVIEW #12

建築の価値を、
最大化する。

コンストラクションマネジメント部/2018年入社/Nさん

発注者と、設計・施工者の架け橋になる。

大学では、コンクリートと鉄筋の強度についての研究をしていました。コンクリートの試験体をつくるときも、建築と同じように、必要な要件を整理し、図面を書いて、発注し、スケジュールを作成して…という手順を踏みます。たった一本の試験体をつくるためのマネジメントがこれだけ大変なら、実際の建築ではもっと複雑で高度なはず。そう考えて、建設プロジェクトのマネジメントを専門に行うCMという仕事の重要性に気づきました。入社してからこれまで、三菱地所グループ内外のさまざまな物件を担当させてもらっています。一例ですが、オフィスや倉庫、放送局など。プロジェクト全体を見るものもあれば、工事段階でのマネジメントやコスト管理を重点的に行う案件もあります。お客様の代理人のような役割を果たすCMr。建築に関する知識はもちろんのこと、お客様のことを深く理解して、その想いを技術者へつなぐことが私たちの大きなミッションです。

全方向に、プラスの価値を。

入社して二年目を迎えましたが、正直なところ、まだまだ悩むことが多いですね。技術的な知識に関しても、マネジメントのスキルについても、先輩たちから学ぶことだらけです。たとえば、発注企業の役員会などで、意思決定の段取りを進めるのもCM の大きな仕事のひとつ。社内の会議や担当者の方との打ち合わせとは違う雰囲気の中でも、しっかり意見を述べて、場を取り仕切る必要があります。多くの人の前で堂々と立ち振る舞うために、建築のプロとしてだけではなく、まずはビジネスパーソンとしても腕を磨いていかなければと感じています。

私が目指したいのは、「発注者のため」を超えて、もっと広く、世のため人のためになるようなマネジメントを行うこと。設計者や施工者をはじめとする、プロジェクトに関わる人々。さらには、建物を使う人や、その周辺で暮らす人。全ての人たちにとって、その建築がプラスの価値を与えられる。そんな仕事を、これからしていきたいと思っています。

ONE DAY SCHEDULE

ある1日の流れ

INTERVIEW